日本では、がん患者さんの数が多く、また、その死亡率も高いことから「がんは日本人の国民病」と言っても過言ではありません。そして、もちろん現代の日本の医療は進歩はしていますが、それでも、がんと診断されると不安が生じるのは当然と云えます。
そもそも癌とは
私たちの体は約60兆個の細胞で構成され、これらの細胞が分裂して新しく生まれ変わる過程で、DNAの傷つきによる突然変異が原因で異常な細胞が発生し、「がん化」する病態が生じます。
口腔がんは口の中に発生するがんで、舌がん、歯肉がん、口腔底がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がんなどがあり、年間7000人以上が亡くなっています。その中で最も多いのは舌がん(約60%)です。
口腔がんは日本では未だに認知度が低く、また、そのがん全体からの発生率は1〜3%程度ですが、患者数は年々増加の傾向を示しています。初期段階では自覚症状が少なく、痛みや食べ物がしみる感覚、違和感、首のリンパ節の腫れ、口内炎などが出ると進行している可能性が高いと云えます。
口腔癌の症状
口腔がんの症状には舌や粘膜の変色、しこり、突起、潰瘍、口内の痛みやしびれ、噛みづらさ、飲み込みの難しさ、話しにくさ、顎や舌の動きの制限などがあります。歯の状態や口内の刺激、喫煙、飲酒もリスクを増加させます。
歯の欠損や虫歯が口腔がんの原因になることもあります。
舌がん、歯肉がん、口腔底がんなどの種類によって症状が異なりますが、放置すると食事や発音に障害が生じ、がんが進行して舌の動きが制限されることもあります。
口腔がんは喫煙、飲酒、紫外線などが原因とされ、早期での発見と治療が重要です。