口臭は、口から発せられる不快な臭い全般を指し、その主な原因は歯周病です。
歯周病は、歯周ポケットの形成によって、細菌が繁殖する場所となってしまいます。特に嫌気性菌は、このポケット内で硫化水素やメチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物を産生して、口臭の原因となります。
多くの歯科クリニックでは口臭の程度を測定する装置が設置されているので、気になった場合は、スタッフに気軽に訊ねてみると良いと思います。
口臭の原因と分類
口臭は一般的に以下の5つに分類されます:
- ① 生理的口臭 – 誰にでもあるもの
- ② 飲食物・嗜好品による口臭 – ニンニクやタバコなど
- ③ 病的口臭 – 歯周病や全身の病気によるもの
- ④ ストレスによる口臭 – ストレスで唾液が減少することによるもの
- ⑤ 心理的口臭 – 実際には口臭がないにも関わらず気になるもの
上述のように口臭の原因は多岐にわたり、その症状が明確になるまで検査等で時間がかかる場合もあります。
しかし、ほとんどの場合で適切な治療法が見つかります。
生理的口臭は普遍的なものであり、適切な歯磨きや水分摂取によって改善が可能です。一方、病的口臭の多くは口内の問題が原因であり、歯周病や歯の汚れが主な要因となりますが、これらの問題のほとんどは歯科医院への通院によって改善することができます。
さらには、口呼吸や全身の疾患も口臭を引き起こす可能性があることから、口臭が持続する場合は、全身の健康状態も考慮すべきです。
このように口臭は全身の健康にも影響を及ぼすことはかねてより指摘されています。そのため、口臭の原因を理解して、予防することが非常に重要となります。
まとめ
口臭の大部分は口内の細菌による気体の生成が原因であり、生理的口臭と病的口臭に分けられます。
そして、口臭の予防や改善には、適切な歯磨きや口腔ケア、定期的な歯科医院での検診が必要です。もし口臭が持続する場合は、全身の健康状態も考慮して、かかりつけの歯科医に相談することが大切です。