今回は歯科衛生士免許の取得後についてお話をさせていただきます。
歯科衛生士の勤務先
晴れて歯科衛生士免許を取得した後の勤務先は、下記三種類の勤務先が考えられます。
- ■大規模な病院などの医療機関
- ■企業や公的機関などでの関連部門
- ■小規模な歯科医療機関
特により多くの歯科衛生士さんが勤務することになるのは「小規模な歯科医療機関」だと思われます。
歯科医療機関の大半は、従業員数が10人以下の小規模な、個人による歯科医院であるからです。
小規模な歯科医院は、一般的な事務職での大企業と比較しますと、やはり安定感は異なると云えますが、歯科医療を含む医療機関などは、一般的な企業とは異なる価値観があります。
つまり、組織の規模よりも、その診療内容の方が重視される傾向にあるのでしょう。
歯科医院の中身を知るためには?
医院の診療内容の水準をはかる一つの簡単な方法として、勤務している歯科医師や歯科衛生士さんが、その専門性を示す指導医や専門医や認定医、認定歯科衛生士などの資格を確認することがあります。
こうした資格は、診療を続けていても取得できるものではなく、大学や学会などに所属して、ある程度の期間研究、論文執筆や学会発表などを積み重ねます。その後、試験を受けてはじめて取得出来るものです。
なので歯科医師、歯科衛生士さんの勤勉さと臨床知識については問題なく、そこから臨床技術も同様であろうと推測されるわけです。
大学や学会などに属してアカデミックな活動を行うことは、一般的な企業さまでは稀であると思われることから歯科医療を含む医療機関全般の持つ一つの大きな特徴であり、異なった価値観であると思われます。
また、この医療機関と大学や学会との連携が出来る体制から、大学などでの最新の研究からの知見が医療機関に速やかに伝達出来るのでしょう。
歯科衛生士養成の今後としましては、全面的に四年制大学化した方が、高齢化が進む我が国の社会状況、さらに先進諸国もそれに続くとされる世界情勢を鑑みて、より多くの人々に、高水準の歯科医療を提供できるようになるのではないかと考えます。
(終わり)