本日は「ボツリヌス製剤」という薬剤についてお話いたします。
ボツリヌス製剤とは
美容外科クリニックなどで使用されているため、耳にしたことのある読者様は多いと思います。
ボトックスはボツリヌス毒素から抽出したタンパク質の成分を用いた薬剤であり、「毒」と書いておりますが成分を用いているだけですので「毒」ではありません。ボトックスは何十年も臨床研究実験をされた安全性の高い薬剤です。
日本で初めて厚生労働省が使用認可をした美容薬剤。ボトックスは注射して入れます。神経の伝達をブロッボツリヌス製剤クし注入した部位の筋肉(表情筋など)の働きを抑制します。これにより、不必要な筋肉の動きをブロック。
ボトックス注射の効果について
ボトックス注射において得られる効果(今回は顔面領域についてのみ)は以下のようなものがあります。
※あくまでも一例です
シワ&エラの改善
顔の筋肉に力が入ると皮膚が伸び、脱力すると皮膚は縮みます。皮膚の伸び縮の繰り返しによりシワができます。ボトックスを打つ(眉間、額、目じりなどへ)ことでこの繰り返しを軽減させ、結果、シワの発生を防ぎます。エラは食いしばりにより咬筋が外側へ張り出してしまうことによりできます。ボトックスを打つことで力が脱力しエラがすっきりとします。
また、顎関節症の改善や歯への負担が減り、歯の破折や2次う蝕、咬合が強いための歯周病、知覚過敏などの予防にもつながります。
口角をあげる&小鼻にする
口角を引き下げる筋肉の動きを軽減させることにより口角が上がります。また、鼻翼を広げる筋肉を脱力させることにより鼻の穴が無駄に広がることを防ぎます。結果、小鼻効果になります。
ガミースマイルの改善
ガミースマイルとは、口を開いたときに歯茎が見えすぎてしまう状態のことです。
歯茎が見えるのを気にして、思いきり笑えないという方は意外に多いと思います。
ボトックスを上唇辺りに注射すると、笑ったときに唇を上に押し上げる力が弱まり、歯茎が出にくくなります。
リフトアップ
ボトックスを首に注射する方法があります。首には広頚筋という筋肉があり、この筋肉が頬を下に引っ張ることで、フェイスラインのたるみの原因となります。広頚筋にボトックスを注射すると下へ引っ張る力が減り頬は持ち上がります。結果、口元から顎先までの輪郭が美しくなります。
毛穴の引き締め
ボトックスは筋肉へ効かせるだけでなく皮膚の浅い層に打つと、毛穴にも効果があります。低濃度のボトックスを浅く満遍なく打つと、毛穴が引き締まりシワの改善やリフトアップに効果があります。
以上がボトックスの効果のお話でした。様々な効果があるとはいえ、即効性はありません。効果期間は注射した部位によっても変わりますが、施術後2日~7日で徐々に変化が起こります。それから3~4カ月して効果は切れます。
ボトックスは歯科医院でも施術できますので、ご興味がある場合、ご相談ください。
当院では、若杉先生が担当しております。(ボトックスの施術料は自費診療になります)