KOBAYASHI DENTAL CLINIC

COLUMN

  • 歯の治療について

マウスピース型の矯正治療について

マウスピース型の矯正治療に関し、その概要(メリット・デメリットに関し)をお話させていただきます。

一般的に「インビザライン治療」と言われており、耳にしたことのある方は多いと思います。この治療は従来のワイヤー矯正と比較して大きくどのような点が違うのかをまず説明します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、ブラケットを歯の表面に接着させ固定したものであり自身で取り外しができません。一方、インビザラインはマウスピースをはめるだけですので自身での取り外しが可能です。

このマウスピース(オーダーメイドです)は、厚みが薄く透明に近いので至近距離でも矯正中であることが気付かれにくいです。矯正治療とは長期間(年単位)を要するものであり、その間のモチベーション維持も大切です。このインビザラインは治療開始から治療終了まで、歯の移動具合いを3Dグラフィックスで確認ができます。

そのため、実際にご自身の歯が動いていることを視覚的に確認ができ矯正治療へのモチベーション維持へとつなげることもできます。

この3Dグラフィックスによるチェックにより、治療期間や終了時期も予測できます。以上のような点がワイヤー矯正とは大きく違う点です。

また、インビザラインは世界の数百万の症例データを活用し治療適応できる歯並びの範囲を拡大しています。とはいえ、すべての症例に適応できるわけではありません。診査の結果、不適応の場合は従来通りのワイヤー矯正となります。

インビザライン治療

次はマウスピース型の矯正治療/インビザライン治療のメリット・デメリットについてお話したいと思います。

メリット

① 目立ちにくい

マウスピースの厚みが薄く透明に近いため目立つことがなく、周囲の目をあまり気にしなくてすみます。このような点も矯正治療のモチベーション維持には良いでしょう。

② ご自身で装着&取り外しができる

ご自身で取り外しができますので、マウスピースを清掃できるうえご自身の歯のブラッシングも治療開始前と変わらずできます。ワイヤー矯正の場合は歯磨きがしづらく、虫歯になりやすい傾向にあります。

③ 装着時、歯に対する痛み違和感が少ない

ワイヤー矯正では、歯面についているブラケットという「点」の装置に対して力が加わり歯の移動時に痛み(人によっては痛み止めを飲むほどです)を生じることが多い(特に、ワイヤーを交換した数日間)ですが、マウスピースだと「多面的」に力が加わるので歯の移動時の痛みや違和感が少ないです。マウスピースは約2週間に1回交換(歯の移動による作り直し)し少しずつ歯を移動させますので歯にかかる負担が少ないです。
また、金属は使用しておりませんので金属アレルギーの方でも適応できます。

④ 治療の開始の時期に制限がない

診査の結果、適応可能な場合いつでも開始できます。取り外しが可能ですので、場所を選ばずお出かけも可能であるとともに、各種イベント(TPOを意識するような場など)へのご参加の際はご自身で一時的に取り外せます。

以上がメリットについての大まかな内容です。しかしながら、いいことばかりではありません。次はデメリットについてお話いたします。

デメリット

① 装着時間が長い

1日20時間は装着する必要があり、いつでも取り外しができるとはいえ、装着時間に関しては自己管理が必要です。

② 顎自体にずれがある場合は治療困難

インビザラインは「歯並び」を治すものです。骨格のずれもある場合は治療が難しくなります。

③ こまめな清掃が必要

汚れたマウスピースを装着し続けると歯周病原菌が繁殖し歯周病の原因にもなりますので、こまめに清掃するという手間がかかります。

以上、お話してきた内容がインビザライン治療です。インビザライン治療には全顎的な矯正のものと前歯部だけ部分的に矯正するといったものがあります。
インビザライン治療にご興味がございましたら、具体的な治療内容や治療費などを含め、近医やかかりつけ医にご相談ください。

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