近年、口腔衛生習慣のための重要な道具として、電動歯ブラシがますます多くの方々に使用されています。
これら電動歯ブラシは、機械的なブラッシングの手軽さと、先進技術による効果的な歯垢除去能力により、口腔衛生に良い効果をもたらします。
電動歯ブラシの種類
主な種類としては音波式、超音波式、振動式、回転式が挙げられます。
音波式電動歯ブラシ
音波式電動歯ブラシは、200〜300Hzの音波振動を利用して、手磨きでは難しい部分や奥深い歯のプラークを効果的に除去します。
この振動は、歯の表面に付着した汚れを効果的に破壊し、口腔内の清潔さを維持するのに役立ちます。
超音波歯ブラシ
超音波式電動歯ブラシは、160〜200万Hzの高周波音波振動を使用しています。
この高周波振動により、他のブラシでは除去が困難であった歯垢細菌や歯垢の元となる汚れ、不溶性グルカンなどを破壊することが可能です。
超音波式電動歯ブラシのデメリットは、替えのブラシが比較的高価であり、自らの手でブラシを動かす必要があるという点です。
振動式歯ブラシ
振動式電動歯ブラシは、モーター振動によりブラシを細かく振動させることにより、手磨きよりも高い清掃効果を実現します。
この振動により、歯ブラシが歯の表面を効率的に磨き、歯垢や汚れを除去します。
そのため、子どもや高齢者など、自分での歯磨きが苦手な方々でも問題なく歯を磨くことができます。
また、振動式ブラシは他のタイプと比べて相対的に安価であることも特徴です。
回転式歯ブラシ
回転式電動歯ブラシは、丸型のブラシが回転して汚れを落とすタイプであり、歯垢の除去力が強力であり、徹底的な歯磨きが可能です。
しかし、一方で歯肉への刺激が強いといった特徴もあります。
そのため、正しい使い方をしなければ、歯や歯肉を傷つけてしまう可能性があるため、使用には注意が必要です。
電動歯ブラシの選び方
電動歯ブラシを選ぶ際には、本体の大きさ、充電・連続使用時間、ランニングコストの4つが重要です。
特にランニングコストは注意が必要であり、交換ブラシの費用を考慮することが重要です。
また、旅行や出張などの外出先での使用を検討している場合は、本体の大きさも考慮する必要があります。
電動歯ブラシの普及
ここ数年、電動歯ブラシの普及率が着実に上昇しています。
1990年代に日本に導入された当初は、大きなブームにはなりませんでしたが、その後、小型・軽量な充電式の電動歯ブラシが登場し、健康志向や清潔志向の高まりによって一躍ヒット商品となりました。
価格も手頃になり、家族皆が専用のものを持つことも一般的になってきました。
そして2020年代には日本での電動歯ブラシの普及率は20%以上にまで達しています。
電動歯ブラシの使い方
電動歯ブラシの利用については、適切な使い方が重要です。
歯のすきまにはさまる食べ物のカスを完全に取り除くことはできず、また、過度な使用や研磨剤入りの歯磨きペーストの使用は歯の健康に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
ペースメーカーを使用している方は、誤作動防止の点から電動歯ブラシを使用しない方がよいとされています。
さらに、研磨力の高い歯磨き粉の長時間使用により歯が摩耗して削れてしまうこともあります。
過度なブラシ圧防止の電動歯ブラシもありますが、適切な使い方については、かかりつけ歯科医院の歯科医師や歯科衛生士にご相談されると良いでしょう。